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牧師 渡邊義彦 

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2021年04月

4月巻頭言

   あなたは心に言うであろう。
   誰がこの子らを産んでわたしに与えてくれたのか
   わたしは子を失い、もはや子を産めない身で
   捕らえられ、追放された者なのに
   誰がこれらの子を育ててくれたのか
   見よ、わたしはただひとり残されていたのに
   この子らはどこにいたのか、と。
          (新共同訳聖書・イザヤ書第49章21節)

 昨年の4月には聞こえなかった声が聞こえてきます。幼稚園を卒園していった子供たちが、まだまだ小さな背中からはみ出しそうな新しいランドセルを背負って、黄色い帽子をかぶって、学校帰りに幼稚園を訪ねて来てくれる声です。担任した教師たちのうれしそうな声も聞こえます。幼稚園の教師たちに聞くと、今年は小学校を卒業して中学に進学した卒園生たちも、まだ真新しい中学生の制服姿を見せに来てくれたそうです。うれしいことです。
 昨年は、3月末から2ヶ月以上の休園、休校となってしまったために、毎年春に見られる子供たちの誇らしげな姿を迎えることができませんでした。それでも昨年、1ヶ月、2ヶ月遅れで入園、入学した子供たちも、その遅れを取り返すかのように残された年度の歩みを懸命に歩んで目標とするところにまでたどり着いて、それぞれ一つずつクラスを上がっての新年度を歩みはじめています。保育時間、授業時間を増やしたり、休みを返上しての遅れの取り戻しでした。それぞれが目標とするところまで歩んでくることができた姿に安堵しました。
 クラスを進級する子供たちと共に、新しく幼稚園の門をくぐる子供たちを迎えて歩みが始まります。またこの年度に、そして子供たちが幼稚園で過ごす年月に、目標とするところまで歩んでゆけるようにと祈ります。そして、卒園していった子供たちもそれぞれの新しい歩みが祝福されるようにと願います。
 子供たちの成長を見ていると、決して大人の力だけが彼ら、彼女たちのことを育てているのではないことに気づかされます。何よりも、主なる神が、彼ら、彼女たちに育つ力を備えてくださり、歩む道を備えてくださっていることを覚えるのです。一年前はどうなるのだろうかと不安にもなった春でしたが、たくましく育てられてきた子供たちの一年分の成長に励まされる思いです。成長させてくださる主が、新しい道を歩む一人一人を守り導いてくださることに委ねる思いを新たにします。

日本基督教団 柿ノ木坂教会